▲果物の料理
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柚子の砂糖漬け いちじくの砂糖漬け
さくらんぼ酒 甲州百目柿の寄せもの
柚子の砂糖煮 こけもも(苔桃)酒
柚子のこはく寒 かりん酒
柚子洋かん 柚子皮の砂糖煮
夏みかんのマーマレード 甲州葡萄ジャムの寒天寄せ
柚子の砂糖煮寒天寄せ☆

柚子の砂糖漬け

  柚子は11月頃になると完熟し黄色く色付き、日本料理には欠かせない柑橘類の中の一つである。「桃栗三年、柿八年、柚子は酸い酸い十八年」といわれ柚子木を植えてから15年以上しないと結実しない。日があたる斜面の柚子畑の葉は秋風にゆられて光り、照葉樹林帯の象徴として山梨の秋の景観を色濃く示している。又、その風景は秋の風物詩をも現わしている。木にとげがあるので気をつけながら一個一個を丁寧にはさみでもぎ取る。柚子は寒さに弱く、零下になると低温障害になるので、早めに「柚子の砂糖漬け」などにして保存しておくと料理に応用することができる。

材料
柚子500g  ・砂糖200g  ・焼酎100cc

作り方
1) 柚子は丸ごと洗い水をきっておく。
2) 1)を包丁で丸ごと薄切りする。箸で種を除く。
3) ボールに2)を入れ砂糖を合わせ瓶に詰める。
4) 3)に最後、焼酎を合わせしっかり蓋をしめ保存する。

メモ
柚子はミカン科の常緑低木で、中国長江上流が原産で日本には飛鳥時代に入ってきたといわれている。
柚子のいい香りは皮中の油脂細胞の芳香油としてリモネン、γ-テルピネン、ミルセンなどがある。
搾汁率は低く約15%である。栄養素はビタミンC、ビタミンA、カリウムがある。
果皮の苦み成分はナリンギンである。
柚子の強い酸味は有機酸のクエン酸とリンゴ酸である。
「柚子の砂糖漬け」以外に沢山ある時は柚子酢、柚子味噌、柚子醤油、柚子羊羹などに加工しておくとよい。
長期保存の場合は柚子皮のピール、ジャム、マーマレード等に加工し柚子と砂糖重量を同量にして、加熱殺菌した瓶に詰める。

いちじくの砂糖漬け

  いちじくは秋の果物として、江戸時代からわが国で栽培された。「唐柿」、「南蛮柿」の別名が示すように江戸時代になって持ち込まれた果物である。いちじくはブドウ糖や果糖の糖度が高いので取る時には蜂が回りにいるので注意する。いちじくは2日から3日しか日持ちしないので砂糖を使った保存の砂糖漬けなどにすると柔らかく保存性もある。一般には無花果とも書く。

材料
いちじく500g  ・砂糖250g  ・食塩少々

作り方
1) いちじくは皮をむき、付け根の部分は包丁で切り落とし、大きいものは2つに切る。
2) 1)に砂糖をまぶし、しばらくおく。
3) 2)は鍋に入れ食塩も加え弱火でゆっくり煮る。
4) 器に盛る。沢山のときは瓶に詰め冷蔵庫で保存する。

メモ

いちじくはクワ科の落葉高木で小アジア、アラビア南部が原産で種類が多い。現在、市場に出回っている乾燥いちじくはトルコ、イランの地中海地方の乾果である。

果肉の色素はアントシアン系のシア二ジンで、付け根から出る白い乳液はたんぱく質分解酵素のフイシンを含んでいる

「いちじくの砂糖漬け」にしておくと焼き菓子や寄せ物に利用でき、またパンにつけても美味である。

長期保存の時はジャムに加工しいちじくの重量と同量の砂糖を用い、加熱殺菌した瓶に詰める。

甲州百目柿の寄せもの

材料
・甲州百目柿 1個(350g)・寒天粉 1袋(4g)・水 100cc・砂糖 50g・味醂 大さじ2・柚子 1/4個(30g)・食塩 少々

作り方
1) 鍋に水、寒天粉、砂糖を煮溶かし解けたら調味料を加える。
2) 甲州百目柿は布巾で拭き外側の皮を剥く。
3) )は、つぶし種があれば取り除き柚子の液体を混ぜる。
4) ゼリー型か羊かん流しを用意して、ぬらし1)に3)を加え混ぜて型に流し固める。
5) 皿に4)を載せ上に柚子皮を飾る。

メモ
柿の種類は、1000種以上に及ぶ。
甘味の主成分は、ブドウ糖と果糖でシュ糖、マン二トールを含む。渋味は、タンニンである。
柿の色はアントシアン、カロテノイドで鮮明な紅色は、リコピンが多くペクチンも0.5〜1%と高い。
柿は、熱いところに流すと退色し味もおちるので、寒天液を少々冷ましてから加える。

 

柚子の砂糖煮

 平成16年の夏は例年になく猛暑が続き果物は、良質のものが収穫できた。その一つ「柚子の砂糖煮」を紹介したい。柚子は、日持ちしないので、零下になる前に「柚子の砂糖煮」を作っておき保存食にすると良い。なお、この写真の「柚子の砂糖煮」は糖度計で糖度65°あった。

材料
・柚子 1kg・砂糖 500g・はちみつ 150g

作り方
1) 柚子は輪切りにし種を出す。果肉は別にし輪切りの皮だけ、水に半日さらす。(柚子皮のにが味を除くため)
2) 砂糖は250gずつに分ける。
3) 鍋に1)と砂糖250gを入れ、弱火で30分煮る。
4) 3)に残りの砂糖を加え、弱火で20分煮る。
5) 最後、はちみつを入れ更に煮て仕上げる。

メモ
「柚子の砂糖煮」は、使う分を小分けし冷蔵庫に保存すると良い。

こけもも(苔桃)酒

 こけももは、小さく真っ赤な甘酸っぱい球状の果実である。「はまなし、おかまりんご、いわもも」とも言われる。富士河口湖町、富士吉田市など近隣の富士山麓の人々に親しまれている。中国では、紀元前より不老長寿の薬・妙薬として用いられていた。こけももは、高山の寒地で生育し約15cmの低木に実る。富士山では9月下旬〜10月に赤色に熟し、適度の甘味もあるので生食も出来る。「こけもも」は、昔から多くの古来伝説にも残され伝えられている。加工品としては、果実酒、砂糖漬け、ジャム、ゼリー、乾燥品などまた菓子として利用されている。なおこけももについては、富士河口湖町勝山の堀内久美さまにお聞きした。今回は焼酎と氷砂糖で「こけもも酒」とした。

柚子のこはく寒

材料
柚子5個(液体のみ使用) ・寒天1本 ・砂糖70g ・味醂大さじ3

作り方
1) ボールに水をはり寒天は戻す。
2) 柚子は洗い中央を2つに切ってレモンスライサーで液体を絞る。
3) 鍋に水300ccと1)を絞ってちぎり入れ充分に煮溶かしこす。
4) 3)に砂糖と味醂を入れ煮る。
5) 4)が少々冷めたら柚子液を加え混ぜてバットで固める。
6) 5)が固まったら取り出し切って皿に盛る。

メモ
柚子は柑橘類中では、最も寒さに強い。
柚子は花柚子、実柚子、青柚子、黄柚子があり日本料理では香りとして用いることが多い。
柚子は、厳冬の寒さに弱く保存がきかないので柚子味噌、柚子の砂糖煮などに加工するとよい。
「琥珀」(こはく)は、色煮の一つで黄色、透明または半透明の冬瓜などを琥珀色に煮上げた料理をさす。

かりん酒

 秋になると庭園木のかりんが黄色く硬い実をつける。よく観察すると長型、丸型や小型、大型といろんな種類がある。別名を「アンランジェ」と呼ぶ。
  黄色く実ったら「かりん酒」にしないと12月中旬には寒さに弱く「茶色のはんてんが出てくるので、かりん酒にはむかないよ」と急き立てる人もいる。

材料
かりん1kg ・焼酎500cc ・氷砂糖300g ・瓶

作り方
1) かりんは回りをぬれ布巾でふき縦1/4に切る。
2) 1)の中央の種を除き1cmの半月切りに切る。
3) ビンに2)のかりんと氷砂糖を交互に入れ最後に焼酎を注ぎしっかりとビンの蓋をして暗所に保存する。
4) 3)は半年以上経ったら氷等で割って飲むと良い。

メモ
かりんの原産地は中国。近年、近縁の「マルメロ」は長野県で栽培され回りに綿毛があり、柔らかく香りが高いので砂糖漬け、ジャムなどの調理が出来る。
「かりん酒」は風邪予防や咳止め薬とされ予防として飲用すると良い。

柚子羊かん

材料
・柚子5個 ・寒天1本 ・砂糖100g ・味醂大さじ3 ・食塩小さじ1/3

作り方
1) 寒天は水に浸漬し戻す。
2) 洗った柚子は、外皮を卸し金ですりおろす。柚子の液体は絞って使用する。
3) 鍋に1)を絞りちぎり水2カップを入れ、沸騰させよく煮溶けたら濡れ布巾でこす。
4) 3)を鍋に戻し砂糖を入れ溶けたらすこし冷まし、2)を加えてバットに入れ水をはったところで固める。
5) 4)は、適当に切って器に盛る。

メモ
角寒天は冬場に諏訪、茅野などで冬期の寒さを利用して自然環境の基で作られる。てんぐさ(天草)を、主原料とし良く煮て体細胞の間に含まれている寒天質を抽出し、冬の凍結乾燥によって製品にする。
角寒天の原料は、天草の原藻の総称で加工して利用するが生食はしない。
主産地は、長野県で角寒天、岐阜県下は細寒天を製造している。

柚子皮の砂糖煮

 「柚子の砂糖煮」を以前、紹介したが今回は柚子皮だけの砂糖煮をとりあげた。
 柚子は零下になると柚子皮も保存できなくなるので、それ以前に柚子皮に対し同量の砂糖を数回に分けて入れ煮詰め加工する。「柚子皮の砂糖煮」は柚子味噌や薄く切って和え物などに利用できる。また「柚子皮の砂糖煮」は洋風菓子や半生菓子(パウンドケーキ、パイ類)の材料としても用いられる。薄く切って熱い湯を注ぎ飲むとリモネンなどの香りと共に風邪の予防にもよいと言われている。 身延町椿草里の吉野志づよさんに資料提供をいただいた。

夏みかんのマーマレード

 マーマレード作りには、夏みかんの果皮が肉厚なのを選択し、よく洗って計り、同量の砂糖を用意しておく。果皮と中の液体に分け、果皮の方は薄く切り水と共に鍋に入れ、湯でこぼし苦味を除く。鍋に先の果皮と果汁、砂糖は3回に分けて入れ、弱火で焦がさぬようにゆっくり煮る。クエン酸を少々加えると色良く出来る。沢山作った時は、殺菌した瓶かレトルトパック詰めをして保存する。

甲州葡萄ジャムの寒天寄せ

材料

・甲州葡萄ジャム 100g ・赤玉ポートワイン 20cc ・寒天(粉) 2g・砂糖 50g ・水 200cc ・食紅 少々

作り方
1) 鍋に水を入れ、粉寒天を入れて混ぜる。
2) 1)を火にかけ溶かし、甲州葡萄のジャム、砂糖で煮て最後に赤玉ポートワインを入れすぐ火を止める。
3) 出来上がったものを型に入れ、冷やし固める。
4) 3)が固まったら皿に取り甲州葡萄ジャムを好みで添える。


柚子の砂糖煮寒天寄せ

 柚子は零下になると低温障害が起きるので、収穫したらそれまでに砂糖煮を行い保存(ビン詰め)するといつでも料理に使える。「柚子の砂糖煮寒天寄せ」は柚子の風味がいっぱい詰まった寄せ物で見た目も綺麗である。


 資料提供:山梨学院短期大学食物栄養科 准教授 依田萬代先生