果物加工料理品 
「山梨の郷土食」に戻る

葡萄ジャム 葡萄ジャムのクリームソーダ
桃ジャム 桃カステラと寄せ物
プラム寒の黒みつ白玉 あんずのジャムと寒天寄せ
梅肉入りの寒天寄せ 梅ジャムのケーキ
いちごジャム こけもも(苔桃)のゼリー
あんずの砂糖漬け 大梅の赤ワイン漬け
やまもも(楊梅、山桃)酒 ピオーネの砂糖煮と寒天寄せ
巨峰のジュース 巨峰ジャム
紅三尺葡萄のジャム 甲州葡萄のジャム
すもものコンポート寄せ物 ふさすぐりジャム
いちじくのジャム こけもものジャム

山梨の果物料理加工品

 この資料は、山梨学院短期大学食物栄養専攻科平成15年度卒業生の、大神田志保、酒井望美、長峯圭子、野中千晶さんの「山梨学院チャレンジ制度」による研究資料の一部をご提供いただきました。

 葡萄ジャム

材料
・ぶどう(ベリAや巨峰などの色が濃い品種) 1kg 
・砂糖 (ぶどう可食部80%)

器具
 土鍋、木しゃく、保存ビン、ボール、ざる、皮を煮る小鍋

作り方
1)

ぶどうをよく洗い、皮と種は取り除き、皮は捨てずにとっておく。

2) 果肉をミキサーにかける。
3) 土鍋に2)を入れ果肉重量の80%の砂糖を数回に分けて加え一緒に煮る。
4) とっておいた皮は、他の鍋に入れ、皮の倍量の水を加えて色が出るまで煮出す。
5) 4)をざるでこし、3)に加える。
6)

糖度60%以上になるまで煮詰めるがコップに水を入れ1、2滴落として固たところでよい。

7) 殺菌した保存瓶に6)を入れ、冷ます。

 葡萄ジャムのクリームソーダ

材料
葡萄ジャム 大さじ4 ・サイダー 800cc ・アイスクリーム 200g ・氷適量

作り方
1)

コップに葡萄ジャムを入れ、サイダーを加えたら少しかき混ぜる。

2) 1)に氷を入れ、アイスクリームをのせる。

メモ
容器によって雰囲気が変わってくるので、器に変化をもたせると良い。
季節の西瓜、メロン、葡萄、さくらんぼなどの果物を上にのせても良い。

 桃ジャム

材料

・桃 1kg・砂糖(桃可食部の80%)

器具
土鍋、木しゃくし、保存瓶、ボール、ざる

作り方
1)

桃をよく洗い、皮と種は取り除く。果肉の重さを計る。

2)

果肉をミキサーにかける。

3) 土鍋に果肉重量の80%の砂糖を数回に分けて入れ、2)の果肉と一緒に煮る。
4)

コップに水を入れ3)を一滴落し固まったらよい。(糖度60%以上になるまで煮つめる。)

5) 加熱殺菌した保存瓶に6)を入れ、冷ます。

メモ
桃の原産地は中国、華北の高原地帯であると言われ、我国の歴史上に登場するのは早く『古事記』、『日本書紀』に記載があり薬用として用いたようである。
平安末期から鎌倉時代には日常の食事に供され菓子の一種として珍重された。
果物の中でも特に桃は収穫後、品質の劣化2日、3日しか日持しないので、砂糖煮などに加工するとよい。

 桃カステラと寄せ物

材料
小麦粉 230g ・砂糖 190g ・桃ジャム 100g ・卵 6個 ・味醂 大さじ1 ・牛乳 大さじ4 ・はちみつ 大さじ3 ・サラダ油 大さじ6 ・桃リキュール 大さじ5

器具
ガラスボール、泡立器、ゴムベラ、大さじ、牛乳パック2個、クッキングペパーなど

作り方
1) 小麦粉を2回振るっておく。
2)

オーブンを160℃に暖めておく。

3)

1リットルの牛乳パックは寝かせた状態の箱型にし、その中にクッキングペーパーを敷く。

4) 卵を卵黄と卵白に分けておく。卵白をガラスボールに入れ、泡立器で角が立つまで泡立てる。
5) 黄身を泡立器で泡立てる。
6) 4)の中に5)を入れ、桃ジャム、はちみつ、桃リキュールなどを入れて混ぜる。
7) 1)の小麦粉を少しずつ入れ、さっと混ぜる。
8) 3)の牛乳パックに7)を等分流し入れ、オーブン160℃で40分焼く。
9) 8)が焼きあがったら、牛乳パックからはずし粗熱を取り、10等分に切り分け皿に盛る。

メモ
カステラの歴史は古く、約400年前の天正年間にポルトガル人により、あるへい糖、こんぺい糖、パン、ビスケットなどと共に伝えられ「南瓜菓子」と呼ばれた。

桃ジャムに限らず、柚子、いちご、葡萄などの果物の砂糖煮でカステラを作ってみてもよい。

 プラム寒の黒みつ白玉

材料
粉寒天 2.5g ・白玉粉 100g ・プラムジャム 100g   ・フルーツ缶 160g・水 300cc ・黒みつ 50g ・砂糖 大さじ2

器具
 ボール、温度計、なべ、木じゃくし、型など

作り方
1)

寒天と水を鍋に入れ30分浸して火にかける。

プラムジャムは寒天が溶けて温度が約60℃になってから砂糖を入れ煮溶かす。
2) 1)が冷え固まったら、1cm角に切る。
3)

白玉は、水適量でこね、沸騰した湯に入れて茹でる。
 茹で上がったら、水を入れたボールに白玉を加え冷ます。

4) 器にプラムジャム入り寒天、白玉、フルーツ缶を盛り、黒みつをかける。

メモ
寒天寄せは夏場のおやつに喜ばれる。旬の果物をのせてもよい。
黒蜜はカリウムやカルシウム、鉄分など微量栄養素に豊んでいる。
寒天の凝固能力の限界は0.4〜2%の範囲で冷やし、温度と混合物により味わいは異なり0.5から0.7%と濃度が低い方が好まれる傾向である。

あんずのジャムと寒天寄せ

あんずは春先の桜と一緒の頃、濃いピンクの花を咲かせる。現在は栽培が少なくなってきたが昔は砂糖が尊かったので柔らかくしてそのまま食べた。時期には、店にあんずが出回るので「あんずのジャム」を作ってみよう。

材料
・あんず 1kg ・砂糖 500g ・保存瓶

作り方
1) あんずは両手で良く洗う。
2) 水気を切り果肉と種に分ける。
3) 種は割り中央の核を用いる。
4) 鍋に果肉、砂糖の半分を入れ弱火で煮る。(はけで泡を取る。写真参考)
5) 4)に核と砂糖半分を入れさらに煮詰める。
6) 5)は、コップテストをし出来上がったら冷まし保存瓶に入れ殺菌する。

メモ
原産は中国の東部、 11世紀における日本の文献に記されている。
ジャムは寄せものやケーキ類に活用したい。

あんずジャム寒天寄せ

材料
・ あんずジャム70g ・寒天(8g)1本 ・砂糖100g ・水700cc



作り方
1) 寒天を水につけ1時間おく。
2) 鍋に1)をちぎって水と入れに溶かす
3) 2)をぬれた布巾でこす。あんずジャムを混ぜる。(核も入れる。)
4) ぬらしたバットに3)を流し冷やす。
5) 4)がしっかりと固まったら切る。

梅肉入りの寒天寄せ

材料
・梅肉 (砂糖入り)100g ・寒天 1 ・水 3カップ ・砂糖 100g

作り方
1) 寒天棒は約30分水に浸しておく。
2) 1)をちぎって鍋に入れ水2カップも加え煮溶かす。
3) 2)をぬれ布巾でこし、砂糖を加え溶かす。(甘味を調節する)
4) 3)に梅肉を入れ良く混ぜ流しバットで固める。
5) 4)が固まったら適当に切る。

メモ

梅の原産地は、中国中部から南部で栽培の起源は古く花は観賞用、果実は薬用としていた。
『万葉集』、『古今集』などの巻き物に梅花が登場している。

 

梅ジャムのケーキ

 6月下旬の熟れた大梅を洗って水切りし果肉、砂糖、味醂で煮詰め「梅ジャム」に保存しておくと和え物や菓子類にいつでも用いられる。

材料
・梅ジャム50g  ・卵3個(L) ・砂糖100g ・小麦粉100g ・バター50g ・ベーキングパウダー 小さじ1

作り方
1) オーブンを180℃に温めておく。
2) 小麦粉はベーキングパウダーを合わせふるう。砂糖と卵を合わせ白くなるまで攪拌する。バターを溶かしよくまで混ぜる。
3) 材料を全部さっくりと混ぜる。
4) ケーキ型にシートを敷き3)を流し入れて表面を平らにする。
5) 4)をオーブンに入れ約40分焼く。
6) 5)を型から出し、冷めたら1cm幅に切り皿にのせる。

 

さくらんぼ酒

6月になるとさくらんぼが収穫される。南アルプス市では、昭和の中頃から盛んに栽培されている。変わったところでは「さくらんぼ酒」を作り夏場に冷やして飲むと美味しく中のさくらんぼは料理に飾ったりする。

材料
さくらんぼ 1 kg  ・焼酎1000cc ・氷砂糖500g

準備 ガラス瓶

作り方
1) さくらんぼは洗い水気をきる。
2) ガラス瓶に1)と氷砂糖を交互に加え焼酎を入れる。

メモ
2 〜3ヶ月以上過ぎたら飲む。
さくらんぼの原産はアジアの西部らしい。世界的には歴史がある果物の一つ。
日本には、明治初期に輸入された

いちごジャム

 甲府市の南方、小瀬地区では1月から5月下旬まで「苺狩り」を行っており、立春も過ぎた2月5日に尋ねた。この地区は近年、水田転換栽培が広まりハウス栽培が主流で屋内は、苺の棚が何列も長さ何十mもと続きそれに上段と下段(身長の高い方、低い方用)とあり驚くことに人が立って「苺狩り」が容易にできる。農家では、苺を減農薬栽培で育てているという。
  章姫、とちおとめ、あすかルビー、とよのか、さちのか、紅ほっぺなどの品種が栽培されそれぞれに特徴がある。当日はこの園で、章姫を「苺狩り」し形態は一番長く逆三角形をしており最も甘い。
 「いちごジャム」は、どの品種でもできるが今回は章姫で作り、熟成した赤色が強いジャム色に仕上がった。

材料
苺(章姫)500 g・砂糖350g(苺重量の70 %)・レモン1/2個

作り方
1) 苺は洗ってザルに入れよく水気をきり、へたを取る。
2) 砂糖は3つに分ける。
3) ホーロー鍋かステンレスの厚手鍋を用意し、鍋に1)と砂糖を入れ加熱すると徐々に水分が出るので木べらを用い混ぜながら煮る。途中で上に浮いた泡は取り除く。
4) 3)には分けた砂糖の2回目を加えて約5分加熱し、次に3回目を入れ煮詰めて最後にレモン汁を加え風味を付け仕上げる。   (中火から弱火で約20分煮る。)

メモ
世界で栽培されている苺は多品種あり北米原産、南米チリ原産の交雑によりできた品種がみられる。
日本には、明治32年フランスから導入されその後、イギリスの品種を基本に改良がされ、福羽、はるのかなど次々と新品種が生まれた。
「苺ジャム」は、保存の場合は殺菌済みの瓶に入れ保管する。
今回の様に、果実の原形が6割位残るものを「プレザーブ」と呼ぶ。
電子レンジで「苺ジャム」が作れる。材料を耐熱性ガラスボールに混ぜ、しばらく置き約10分加熱し冷やして殺菌した保存瓶に移す。

こけもも(苔桃)のゼリー

材料
ゼラチン10g ・水400cc ・こけももジャム大さじ3 ・こけもも酒50cc 砂糖大さじ2

作り方
1) ゼラチンは、小さい器に入れて水50ccにつけ膨潤する。
2) 鍋に1)と水400ccを加え、加熱し溶かす。
3) 2)に砂糖を入れ溶かし次に少し冷まして、こけももジャムを加え混ぜる。
4) ゼリー型はぬらし、3)を入れ、バットに水をはり冷やす。夏季には水中に氷を入れる。
5) 4)が固まったら皿に移して、昨年漬けたこけもも酒を上からかける。

あんずの砂糖漬け

 春先の3月下旬、桜の開花と同時期に濃いあんずの花が咲く。原産地は中国東部と言われ、ホンアンズ、マンシュウアンズ、モウコアンズの三種に大別される。中国では2000年以前から食用に利用され、日本では11世紀の文献記載に現れている。改良品種が進み、平和、広島大実、甲州大実、信山丸などがある。あんずの果実は6月下旬から7 月上旬に採取し、焼酎漬け、砂糖漬けなどにするが特有の食感で美味である。栄養的には主成分が糖質、リンゴ酸やクエン酸も有しカロテンも多い。厚い果肉の鮮明な黄色素はカロテノイドで種類により渋味、酸味、甘味などが異なる。中国では種子の実は「杏仁」と言われ、薬理効果があるとされ珍重している。

大梅の赤ワイン漬け

平成17年は、例年よりやや遅い梅雨入りとなったが、6月は梅の実の季節でもある。
小梅、中梅を収穫し、いよいよ6月下旬、大梅の収穫を迎え、変わったところで赤ワインを紹介する。赤ワインの原料はマスカットベリーA、ピオーネなどをぶどうを皮付きのまま発酵させるので、色素成分であるポリフェノールの抗酸化作用効果が凝縮している。ポリフェノールは抗酸化作用、血液サラサラ、血栓予防や動脈硬化を改善するなどの働きがある。カロテンは比較的多く、梅エキスに含まれるムメフラールに血液循環の改善効果が近年注目されている。「梅は毎年漬けるもの」と身延町常葉の渡辺サト子氏にお聞きした。甘い赤ワイン漬けの液体は、盛夏に冷やして飲み、梅実はかりかりと食感がよく、夏バテ防止・ストレス解消にもなってくれる。

やまもも(楊梅、山桃)酒

6月下旬、富士山麓にやまももがお目見えする。鮮やかで真赤な色は人々の目をひく。山麓のやまももは小形の直径約2cmの球形で、果皮には表面に突起があり、生食すると果肉は多汁で甘酸っぱく濃厚な味で少し松やに臭がある。「やまもも酒」は富士河口湖町勝山の堀内伸氏にお聞きした。
 近年栄養的に、赤色の色素成分であるポリフェノールは抗酸化作用として血栓を予防し動脈硬化を改善するなど注目されている。中国ではやまももは薬理効果があるとされ、生果、果実酒だけでなく、種子や樹皮までも煎じて飲んでいる。

ピオーネの砂糖煮と寒天寄せ

 甲府盆地は昭和初期頃から葡萄栽培が盛んに行われていたと甲府市善光寺で葡萄作りに励んでいる武藤ひさ子さんに「ピオーネの砂糖煮」を紹介していただきました。当初は、デラウエアが盛んに栽培されたが、現在は、ロザリオやピオーネ、甲斐路などの高級品種になってきたと言う。8月初旬から中旬は、お盆や贈物として、大忙しのようである。ピオーネは玉の付け根が弱いようで、「はねだし」が多くでる。作り方は、粒をよく洗って水切りし同量の砂糖を用意し鍋に入れ沸騰を続ける程度に30分煮る。網で粒皮と液に分ける。
 旬期に加工しておき、ピオーネの葡萄玉からアントシアン色素が綺麗にでるので、冷やして葡萄ジュース、シャーベットなどのデザートや菓子に応用可能できる。

材料(寒天寄せ)
寒天1/2本 ・ピオーネの砂糖煮液100ccと葡萄の実50g ・ミント4枚

作り方
1) 寒天は浸漬する。
2) 1)は絞って小鍋に入れ水250cc加え煮溶かす。
3) 2)はこしピオーネの砂糖液を混ぜ水でぬらしたゼリー型に流す。
4) よく冷やし固まったら器にとり葡萄の砂糖煮の実も加え上にミントを飾る。

巨峰のジュース

材料
・巨峰 1kg  ・砂糖 500g

作り方
1) 巨峰はよく洗ってミキサーにかける。
2) 1)はざるでこす。
3) 鍋に2)と砂糖を入れ煮詰める。(90分加熱)
4) 3)は殺菌した瓶に入れて冷蔵保存する。

巨峰ジャム

山梨の葡萄品種は多くが知られ、中でも巨峰は大粒でピオーネ、欧州、ベリーA、マスカットに似て最も粒がしっかりし果汁も多い。彩色のアントシアニンが強く香りも安定した芳香を保っている。「はねだし」で巨峰ジャムを作ってみよう。

材料
・巨峰 1kg  ・砂糖 500g

作り方
1) 巨峰は一粒一粒房から外し流水で数回洗い水気を切る。
2) 1)はミキサーにかけこす。
3) 2)と砂糖は鍋に入れ量が半分になるまでゆっくり約30分煮詰める。
4) 3)更に加熱(約30分)煮騰した瓶に入れて保存する。

メモ
巨峰ジャムを使って、水菓子や焼き菓子を作ってみよう。
暑い夏の日、巨峰ジャムに冷水や氷で割ってジュースで飲むと美味しい。

紅三尺葡萄のジャム

 紅三尺葡萄は名が示す様に1房で長さ約60cm、重量も約1kgと量感がある。粒形色彩はきれいでピオーネに似て皮をむき口に入れると風味こそ少ないが甘味は強い葡萄である。
 欧州種として酸味は薄く何といっても長いのが特徴である。甲州葡萄と同様に加工すると色彩は茶色で濃厚なジャムに仕上がった。ジャムの瓶詰は左紅三尺葡萄、右が甲州葡萄である。

甲州葡萄のジャム

 写真は右が、甲州葡萄ジャム、中央が巨峰ジャム、左がピオーネジャムである。
 甲府盆地の東側に位置する善光寺は安土桃山時代より甲州善光寺として名高い。甲州と名の付く果物は数多い。また甲州葡萄を筆頭に、甲州小梅、甲州百目、甲州巴旦杏(すもも)など昔から果物栽培に適した土地であった。この地は稲作が主であったが大正時代より甲州葡萄を盛んに栽培したようだ。戦前まで自家用の斗瓶に葡萄酒を造り飲んでいた。昭和34年の伊勢湾台風により葡萄栽培は大きな被害を受け、これがきっかけとなりアパート、マンション経営と転じた家が多い。
 甲州葡萄は葡萄の中で最も保存性が高く、新年のお正月にもご贈答品として登場する。甲州葡萄は、平安時代より日本にあった品種であるとも言われている。
 葡萄の果汁には、転化糖や酒石酸ビタミンB1・ビタミンCも少量含まれ、カリウム、カルシウム、リンなどのミネラルも含まれる。葡萄の種子にはリノール酸が多く、甲州では昔から葡萄を種子ごと食べる習慣があり、このような食べ方は、動脈硬化の予防に役立ち葡萄の皮にはポリフェノール、リンゴ酸も含有されている。
 葡萄からできる葡萄酒を、食前に飲めば食欲を増し、更に冷え性、貧血、疲労回復などに効果があると言われている。
 松尾芭蕉が甲斐(山梨県)へ来た時に、勝沼宿を通った際、作ったうた「勝沼や馬子もぶどうを食いながら」は当時の勝沼の情景を良く表している。 

すもものコンポートと寄せ物

 平成17年度山梨県は、すももの収穫高が日本一で9340トン、35%を占めた。すももは中国原産でバラ科サクラ属の落葉小高木、漢字では「李」と書く。すももは世界各国で栽培され日本すもも、アメリカすもも、西洋すももの3分類で、日本や中国すももと交配され甘系の日本すももとなった。すももは、大石早生、ソルダム、サンタローザ、太陽、秋姫などと種類が多くなってきた。すももには、食物繊維、鉄分、カリウム他が含まれている。写真はホワイトという品種である。
 コンポートは皮をむいたすももに砂糖30%加え煮、すももジャムを寒天液と合わせて寄せ物とした。

ふさすぐりジャム

 ふさすぐりは、ユキノシタ科スグリ属落葉性低木の宿根草で、春先にすぐり木から芽を出し5月に小さな白い花を咲かせ、蜂や蝶達がやってくる。昭和30年代のあまり果物などなかった頃、ふさすぐり実が真赤に実るので、我こそはと垣根のふさすぐり実を食べたことを思い出す。その後、ふさすぐりは真赤に実っても飽食の時代の到来でか見向きもしない果実となっていった。
 ふさすぐりは、別名「レッドカラント」と呼ばれている。ヨーロッパや中央アジアを原産地として、日本へは明治初期に導入され改良し、欧米では栽培果樹に加えられている。としも親しまれジャム加工しソースや焼き菓子に使われている。ベリー類はクエン酸の酸味が非常に強いので、ジャムやジュースまたは肉料理のソースとしても用いている。
 6月下旬には真赤な球状の実を房状につける。真赤く熟した頃、両手で篭に採取しさっと洗い少々のつるを取り除き水気をきり計量し、50%の砂糖とレモンの輪切り23枚と共に煮詰め冷まし瓶で保存する。アントシアン系の強い色調が鮮やかの特徴があり、ヨーグルト、アイスクリーム、コンポート、焼き菓子の添えとして好まれている。写真は左から6月上旬、収穫時、6月下旬、加熱、仕上がったジャム、クラッカーにのせたジャムと保存用である。
 幻のふさすぐりジャムについては、甲府市岩窪町の兎束保之氏に教わった。

いちじくのジャム

 いちじくは、クワ科の落葉高木であり、中世ペルシア語の語源で、中国に渡って「映日果」の字が当てられ、それがさらに転音して、いちじくとなったのである。小アジア、アラビア南部が原産地である。日本へは、寛永(1624〜1644年)の頃、長崎に植えられその後、品種改良され現代は西洋いちじくが主流となっている。一般にいちじくの実と見えるものは、内部に無数の小花を植えた果嚢で、花が人目に触れないままに実を結ぶことから「無花果」と書かれたのである。いちじくの果肉の部分は花托である。
 いちじくは、生で食べるのが普通だが、一度に沢山収穫した場合はジャム・砂糖漬け・乾燥他に加工すると保存できる。

こけもものジャム

材料

・こけもも300g ・砂糖150g ・味醂30cc

作り方
1)

こけももは笊に入れ、流水で洗いごみがあったら取り除き水気をきる。

2) 鍋にこけももと砂糖を入れゆっくり約20分煮る。
3) 2)は味醂を加え仕上げる。
4) 瓶に3)を詰めキャップで閉め強火で10分蒸す。

メモ

富士山のこけももの木は群がっていて、常緑小低木。6月から7月に花が咲き10月中旬に実が熟す。

こけももの特徴は、真っ赤な実と酸味の強さにある。
栄養成分はビタミンC、果糖、ブドウ糖、リンゴ酸などである。
ジャムに加工しておくとデザートとして季節を問わず用いやすい。


 資料提供:山梨学院短期大学食物栄養科 准教授 依田萬代先生